アッパーストーリーについて

遊びのなかで理解力を育む

玩具は可能性に満ちています。人間の脳は、玩具のような具体的で形のあるものに触れながら遊ぶことが得意です。そのため私たちは、上手にできるようになるまで遊びを続けたくなります。それとは対照的に、STEM(科学、技術、工学、数学)で重要になるのは抽象的で形をもたない概念です。概念は直接触って遊べないため、理解するのも一苦労です。

アッパーストーリーは、実際に触って遊びながら重要な抽象概念が学べる教育用玩具を作っています。子どもの好奇心を大いに刺激し、考える力を育む画期的で高品質な玩具です。

チーム・アッパーストーリー

みんな、玩具やゲームが大好きです!

アリッサ・ボズウェル (Alyssa Boswell)

共同創業者・CEO

子どものころからものを作るのが好きで、ドールハウスに置く家具をこしらえたり、ブランケットを編んだり、布張りの本を作ったりしていました。大人になった今も、それは変わっていません。ポールと一緒にアッパーストーリーを立ち上げるまでの14年間は、教育の仕事をしていました。教師として、また3人の男児の親として子どもに接するなかで、探求と創造の重要性を強く実感するようになりました。子どもは実際に手を動かしてものを作る経験からたくさんのことを学び、「自分にもできる」と自信を持つようになります。アッパーストーリーでは、心から楽しみながら、真に教育的な玩具の製作を指揮しています。玩具の製作をはじめ、世界中の人に製品を届けるまでのあらゆる過程にやりがいを感じながら取り組んでいます。好奇心のおもむくままに試行錯誤を重ね、新しい製品を設計して創造し、誰もが夢中になれる道具や環境を万人に届ける。それが今の目標です。

むかし熱中した遊び: 自転車競争、ドールハウスの家具作り、人形遊び、本作り、手芸

いま楽しんでいる遊び: 家族と水上スポーツの練習をすること、手芸、読書、キックボクシング

連絡先: アリッサ

ポール・ボズウェル (Paul Boswell)

共同創業者・プロダクトデザイナー

ものの仕組みを解明し、それに基づいて新しいものを作ることができたとき、私は底知れない感動を覚えます。私たちの脳は、対象物を見て、触って、把握することができますが、人間にとって有意義で重要な概念のなかには、一見しただけでは理解しにくい抽象的なものもあります。私の使命は、こうした概念を具現化し、可能な限り深い理解に無理なく到達できる玩具を発明することです。私は、優れた分析機器を開発したいという思いから、分析化学の博士号を取得しました。そして、小さな企業で働いたあと、ミネソタ大学の教授になりました。それから、ある企業で米国の保健医療を向上させる事業に取り組んだのち、意を決してアリッサと一緒に『チューリング・タンブル』を製作し、世に送り出しました。

むかし熱中した遊び: ビデオゲーム、ゲームのプログラミング、電子工作、小型機械の製作、ジャグリングと一輪車、ものを燃やすこと

いま楽しんでいる遊び: 子どもたちとゲームを楽しむこと、3Dプリンターで新製品のアイデアを試すこと、ロボット工学コンテスト「FIRSTテックチャレンジ」出場チームの指導

連絡先: ポール

ジョディ・マキ (Jodie Maki)

翻訳・ローカライゼーション責任者

私はかつて、同じコミュニティのたくさんの移民や難民の方に英語(第二言語)を教える仕事をしていました。教員養成にも携わりながら、自宅では子どもたちと過ごす日々を送っていました。現在は、アッパーストーリーの製品に関する翻訳を管理しています。外国語を学び、異文化に触れ、世界中の人をつなぐことができるこの仕事に、とてもやりがいを感じています。

むかし熱中した遊び: 読書、ボードゲーム、人形・ぬいぐるみ遊び、ツリーハウスを使った遊び

いま楽しんでいる遊び:読書、家族の小屋で過ごすこと、子どものスキージャンプを見ること

連絡先: Jodie

ニック・ティアスティーグ (Nick Tersteeg)

お客様係

私は学校では生物学を学び、卒業後はハワイでウミガメに関わる仕事に就いたり、昆虫の研究所で管理業務に携わったりして多くの経験を積んできました。サイエンス漬けの生活を何年も送ってから、居心地のいい世界を飛び出すことを決意し、アッパーストーリーの一員になりました。今は、次々に直面する小規模ビジネスの課題を解決する毎日です。科学に直接関与する立場ではなくなりましたが、我が社が誇る製品を活用してSTEM教育を推進する取り組みに、あふれんばかりの情熱を注いでいます。

むかし熱中した遊び: 冒険の日々を夢見ながら、サッカーを楽しむこと

いま楽しんでいる遊び: 韓国語の学習、子どもたちとのふざけ合い

連絡先: Nick

当社の歩み

これまでの活動をご紹介します。

2015

2015年、ミネソタ大学の教授だったポール・ボズウェルは、学生がコンピューターの仕組みをしっかりと理解し、プログラミング能力を身につけることには大きな価値があると感じていました。家庭では3人の幼い息子にコンピューターの知識と使い方をもれなく伝えようと、一緒にロボットを作ったり、プログラミングの概念を学ぶゲームや電子工作キットなどに触れさせたりしていました。いずれも有効でしたが、子どもたちはみな、コンピューターをブラックボックスとして扱うようになりました。コンピューターの仕組みを理解しないまま、結果的にどう動くかだけを把握したのです。

ポールはとっつきやすくて楽しめる機械式コンピューターを作るべく、夜間や週末を使って、あるゲームの開発を進めました。その結果できたのが、コンピューターが動く仕組みを直感的に理解できる機械式コンピューター『チューリング・タンブル』です。

Paul playing with his boys
電子工作キットで遊ぶポールと息子たち
Ramp prototypes and final design
「スロープ」の試作品と完成品

2017

Paul and Alyssa with their prototyped Turing Tumble
ポールとアリッサ、『チューリング・タンブル』試作品とともに
the Boswell boys
Kickstarterの目標達成を報告するボズウェル家の息子たち

2年後の2017年6月、ポールと妻のアリッサは、目標額48,000ドルのKickstarterクラウドファンディングをスタート。達成は難しいだろうと思いながらの目標設定でした。ところが、なんと初日でその金額をクリアし、以降も4,000人以上のバッカー(支援者)の助力を得て、30日のキャンペーンで40万ドル強の資金を調達したのです。

Kickstarterの成功でわかったのは、『チューリング・タンブル』に集中すべきだということでした。ただちに、ポールは製造に注力するために職を辞し、アリッサは世界中から入ってくる注文の対応に専念しました。

2018

2018年3月、ポールは『チューリング・タンブル』の製造を手がける上海のLongPack社を訪問。製造開始に先立つ徹底的なチェックを実施し、射出成形と製造のプロセスに問題がないことを確認しました。LongPack社との強固なパートナーシップを確立できたのは、このときです。6月、初回の製造が無事完了し、Kickstarterの支援者に製品を発送しました。

当初から教育関係者の役に立つ製品にしたいと考えていたポールとアリッサは、『教員向けガイド』と『実践ガイド』の2種類のガイドブックを作成。自社サイトとShopifyのストアで『チューリング・タンブル』の販売を開始します。

Paul examining manufactured game parts
上海の工場でパーツを点検するポール
Alyssa networking at the Toy Fair
玩具展示会で交流するアリッサ

2019

Turing Tumble on the shelf at local toy store
玩具店の棚に並ぶ『チューリング・タンブル』
Behind the scenes of an educational video shoot
教育用動画の撮影現場

『チューリング・タンブル』の引き合いが増加したため、マーケティングや物流、事業開発、翻訳、顧客対応などの業務を担当するスタッフを増員。活動拠点はボズウェル家のキッチンテーブルからセントポールのオフィスへ。ポールは電子工学の基礎が学べる新しい製品の製作に着手しました。

玩具販売店での取り扱いが引き続き増加するなか、教育現場での活用を支援する教材ビデオや指導者向け資料を作成。

英語版に加えてドイツ語版とフランス語版もリリース。ホリデーシーズンの売れ行きが好調で、在庫不足が発生しました。

2020

品切れ状態で迎えた2020年、世界的なコロナ禍のなかで学習や能力向上の手段が広く求められるようになり、売れ行きはますます好調に。各メンバーはオフィスと自宅を行き来して仕事を進めました。学校や図書館などの教育機関向け販売は、2020年3月まで事業全体に占める売上の割合を伸ばしていましたが、学校教育がリモート学習に移行したことを機に減少。自宅で学習する生徒や保護者向けの販売に転換することになりました。

ポールが手がける新製品、パズルゲームで電子回路の仕組みが学べる『スピントロニクス』の開発が大きく進展。

『チューリング・タンブル』のオランダ語版とイタリア語版が完成。

Paul inspects paint on a Spintronics part
『スピントロニクス』のパーツの塗装を準備するポール
James Turing from the Turing Trust presents to the Upper Story team
チューリング・トラストのジェームズ・チューリングによるプレゼンを聞くアッパーストーリーのメンバー

2021

Upper Story celebrating the Kickstarter
新たなKickstarterキャンペーンの成功を祝うアッパーストーリーのメンバー
Prototypes of the ammeter with the final design
電流計の試作品と完成品

2021年6月、新製品『スピントロニクス』を発売。機械式回路の製作を通じて、電子工学について学ぶことができる玩具です。再びKickstarterでクラウドファンディングを立ち上げたところ、またもや無事に目標金額を達成し、最終的に140万ドルの資金が集まりました。

製品第2弾の発表とともに社名を「アッパーストーリー」に変更し、「はてしない好奇心」のキャッチコピーをつけました。新しい社名とロゴには「遊びを通じて脳を刺激し、好奇心をかき立てる」という私たちの理念が込められています。

『チューリング・タンブル』のポーランド語版とスペイン語版を発売。オプション品である玉の装填機を開発。

2022

『スピントロニクス』の製造プロジェクトが始動。4月、LongPack社が待望の試作品を作成。『スピントロニクス 第1幕』『第2幕』『パワーパック』の各作品を翻訳し、英語版、オランダ語版、フランス語版、ドイツ語版の4バージョンが完成。

教育分野の技術展示会に出展(アイオワ州のITECとニューオーリンズのISTE)。さまざまな教育関係者と交流する機会を得ました。

11月、オーストラリアのKickstarter支援者に『スピントロニクス』を発送。それから6週間のうちに世界中の倉庫に『スピントロニクス』を配送しました。Kickstarterの支援者に『スピントロニクス』を発送しながら『チューリング・タンブル』のホリデーセールに対応したこの時期は、創業以来一番の忙しさでした。

『スピントロニクス』の製作過程については、 ポールの進捗報告をご覧ください。.

Spintronics prototype boxes
製造業者から届いた『スピントロニクス』の見本
Education team working our booth at ITEC
ITECでブースを製品を紹介する教育チーム

社会貢献

みなさまのご購入が、重要な活動の支えになります。

Turing Trust in action
詳しくはturingtrust.co.ukをご覧ください

チューリング・トラストは、教育推進と環境向上に取り組む団体です。アラン・チューリングの親族が創設した同団体は、技術を活用した教育機会の平等化を目指して精力的に活動しています。たとえば、アフリカのサハラ砂漠以南にある学校にさまざまな教材を組み込んだリサイクルIT機器を寄付し、講習を実施しています。また、世界規模での温室効果ガス排出量の削減や、STEM教育の機会提供にも取り組んでいます。当社はお客様のご購入金額の一部をチューリング・トラストに寄付しています。

みなさまからのご支援を受けてIT機器のリサイクルと寄付を進めることで、17,000人以上の生徒が重要なITスキルを学ぶことができます。環境面では、CO2排出量を270トン削減できます。これは673本の植樹に相当する貢献で、27人のスコットランド人が1年間に排出する量の温室効果ガスを減らす効果があります。さらに、英国家庭の年間消費量に換算して65世帯分に相当するエネルギーの節約にもなります。 — James Turing